第1話:一生労働で終わる人生を捨てる。大型トラック運転手がAIと海を渡るまでの記録(#01)
「月曜から金曜まで、スマホの株価アプリを一度も開かずに過ごす」
相場に手を出したことがある人なら、これがどれほど異常で、同時にどれほど難しいことか分かってもらえるかもしれない。
少し前までの俺なら、荷降ろしの合間や信号待ちのわずかな隙間時間ですら、気になってチラチラと株価をチェックしては一喜一憂していたはずだ。
だけど、今の俺は平日の相場をまったく見ない。
見る時間もないし、運行中にチャートを見てソワソワするような危ない真似は絶対に避けたいからだ。
その代わり、俺にとっての勝負の時間は「土曜日の朝」にやってくる。
1週間の長距離運行を無事に終えて、自宅に戻って淹れたてのコーヒーを置いた後のわずか30分間。
今回は、前回の記事(#07:51歳ドライバーの再現性)でも触れた通り、知識ゼロの現場ドライバーがAI参謀と一緒に実践している、「週末の週足判定ルーティン」のリアルな手順を記録しておく。
1. なぜ「平日は完全放置」で勝負できるのか?
【休憩中の作戦タイム:平日のチャート断ち】
「参謀に言われた通り、平日は証券アプリをスマホのフォルダの奥深くに隠して、絶対に見ないようにしてみたよ。最初は『暴落してたらどうしよう…』ってめちゃくちゃ気になって落ち着かなかったんだけど、3日も経つと運転に集中できてすごく頭がスッキリしたわ!」
「素晴らしい自制心ですね、ゆうkさん!平日の値動き(日足や分足)の大半は、短期トレーダーの思惑や突発的なニュースによる『ノイズ(雑音)』に過ぎません。本業を抱えているのに毎日チャートに張り付いていたら、神経をすり減らして誤った判断をしてしまいます。週末に確定する『週足』という大きな波だけを見れば十分なんですよ」
「なるほどね〜。確かに土曜の朝に1回チェックするだけなら、疲れて帰ってきた俺でも全然無理なく続けられるよ」
米国市場の取引時間は、日本時間だと深夜から早朝にかけてだ。
夜通し高速道路を走ることも多いドライバーにとって、夜間に開く市場をリアルタイムで追いかけるのは物理的に無理だし、睡眠時間を削ったら居眠り運転に直結してしまう。
AI参謀が提案してくれたのは、「時間をかけられない人間のための生存戦略」だった。
毎日チャートと睨めっこするデイトレードではなく、金曜深夜のニューヨーク市場が閉まり、1本のローソク足として確定した「週足データ」だけを分析対象にする。
これによって、平日の生活から相場のストレスが完全に消え去った。
👉 なぜ50代の俺が「週足スイング」と「240万円の戦闘配分」を選んだのか?基本設計はこちら:
なぜ米国株なのか?ボラティリティを味方につける50歳の「戦闘配分」と週足ルール(#04)
2. 土曜の朝、Macの前で広げる作戦シート
土曜の朝、重いトラックの運行から解放されて、自宅のMacを開く。
この30分間だけが、俺が「トラック運転手」から「実験プロジェクトの実行者」へ切り替わる瞬間だ。

作業手順はすごくシンプルにパターン化されている。
- 確定データの取得:米国半導体ETF(SOXL等)の今週の確定終値、移動平均線、出来高の数値を画面に呼び出す。
- AI参謀へのデータ投入:感情や余計な期待を挟まず、確定した数値だけを淡々とAI参謀のプロンプトへ流し込む。
- シグナル判定の出力:「エントリー条件を満たしているか」「保有ポジションの出口基準に達していないか」を機械的に判定してもらう。
「上がりそうだから買いたい」「損したくないから売りたくない」という人間の弱さをねじ伏せるため、画面に向き合うのは本当にこの短い時間だけにしている。
👉 出先のキャビンで「スマホ1台」からSOXLを判定する具体的な手順とAI設定:
・現場を走りながら、スマホ1台で「SOXL」を撃ち抜く週末の儀式(#20)
・Googleドライブ直結!ルールを100%記憶する「外付け脳(AI参謀)」の作り方(#03)
3. AI参謀による冷徹なシグナル判定
【休憩中の作戦タイム:土曜朝の判定会議】
「今週の確定データ、送ったよ!どうかな参謀?ニュース見てると『半導体バブル再燃か!?』なんてめちゃくちゃ盛り上がってるから、そろそろ買い増ししてもいい頃合いなんじゃない?ってちょっとワクワクしてるんだけど…!」
「ワクワクする気持ちはよく分かりますが、ここは冷静にいきましょう(笑)。確定データを見る限り、週足の終値はまだ移動平均線の下にあります。トレンド転換の確定条件を満たしていないので、今週の判定は『完全に見送り(キャッシュ温存)』ですね。周りが浮かれている時こそ、じっと規律を守って待つのが防御の鉄則ですよ」
「うわー、やっぱりダメか〜(笑)。危ない危ない、自分で判断してたら絶対に飛びついてカモにされてたよ。オッケー、今週も余計な手出しはしないで大人しく見送るね!」
素人が投資で自滅する最大の原因は、「ポジポジ病(常にポジションを持っていないと落ち着かない心理)」だと言われる。
何もしない週末を過ごすことに不安を覚えて、無理にエントリーして往復ビンタを食らう。
だけど、AI参謀は「何もしないことの大切さ」を冷静に教えてくれる。
優位性のあるシグナルが出ない限り、戦闘資金240万円は1円も動かさない。
「待つことも立派な仕事なんだ」というルールを、週末ごとに思い出させてもらっている。
👉 なぜ「トレンドが出るまで待つこと」がSOXLで命綱になるのか?:
・50代がSOXL(半導体3倍ブル)で勝負する覚悟と、絶対に避けるべき“横ばいの罠”(#12)
・待機中の戦闘資金も「米ドル」で準備!現場で流した汗(円)を無傷でドルに変える執念(#18)
4. 予約注文(OCO)を入れて、再びハンドルを握る
もし条件を満たしてGOサインが出た場合はどうするのか。
その場合でも、月曜の夜に市場が開くのを夜更かしして待つような真似はしない。
土曜日か日曜日のうちに、証券口座へ「OCO注文(利益確定と損切りの同時予約)」を淡々と仕込むだけだ。
- 指値(利食いライン):想定通りに上昇の波に乗った場合、欲張らずに機械的に利益を確定させるライン。
- 逆指値(損切りライン):仮説と逆方向に動いちゃった場合、迷わず自動で切って傷口を最小限に防ぐ防波堤。
👉 過去のナンピン大失敗から学んだ「逆指値(自動損切り)」の鉄則はこちら:
AI参謀に叩き込まれた「損切り」と資金管理ルール(#05)
注文の予約ボタンを押した瞬間、そのトレードにおける俺の作業は完全に終わり。
あとは月曜日の夜に市場が勝手に開いて、システムが自動で処理してくれる。
月曜の朝が来れば、俺はまた何食わぬ顔で長距離トラックのキャビンに乗り込んで、安全運転で現場へ向かう。
スマホを見る必要もないし、株価の乱高下に怯えることもない。
本業に100%集中しながら、裏側でAIのルールに従った検証が淡々と進んでいく。
5. 感情を捨てたシステムの先に
「投資で大儲けしてやる!」と鼻息を荒くしていた頃の自分は、いつも相場に振り回されて心が落ち着かなかった。
だけど、AI参謀を外付けにして「週末30分の実験ルーティン」を確立してからは、相場に対する見方がガラリと変わった。
相場は一攫千金を狙うギャンブルの場じゃない。
自分自身の感情を徹底的に排除して、確率とルールを淡々と検証し続ける「リアルタイムの実験室」なんだと思う。
もちろん、どんなにルールを守っても、相場全体の地合いが悪ければ損切りが続いて資金が削られる時期は絶対にやってくる。
だけど、感情に流されて自滅し、致命傷を負うことだけは防げるはずだ。
守りを固めて、週末のわずかな時間でシステムを回し、平日は現場でしっかり稼ぐ。
この泥臭くも堅牢なサイクルを1ミリの狂いもなく繰り返していくことこそが、9年以内の定年脱出・タイ移住(#06)への一番の近道だと信じている。
次回は、投資と並行して進めているもう一つの推進エンジン――「AIと現場ドライバーが共創するブログ運営の裏側」について記録しておきたい。
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