第1話:一生労働で終わる人生を捨てる。大型トラック運転手がAIと海を渡るまでの記録(#01)
含み益でニヤける夜と、「いつ売るか」という最大の難問
休日の夜、リビングのソファでくつろぎながら、足元で丸くなって眠る愛犬(シルバーのトイプードル)の背中を優しく撫でる。
テーブルの上には淹れたてのブラックコーヒーと、俺の頼れる相棒であるAI参謀(Gemini)を立ち上げたMacBook。前回の記事(#24:AI参謀のエンジン切り替え術)でお話しした通り、じっくり投資の作戦を練る今夜は、相棒のギアをフルパワーの『Pro-拡張』にセットしている。
スマホでSBI証券のアプリを開くと、俺がタイ・パタヤへの移住計画の「加速エンジン」として保有している半導体ブル3倍ETF「SOXL」が、ここ数週間の半導体ブームに乗って気持ちいいくらいのプラス(含み益)を叩き出していた。
「おっ、いい感じに増えてるな……!」
正直に白状すると、画面に並んだプラス何十パーセントという数字を見ている瞬間は、やっぱり気分がいい。
電卓アプリを開いて、「もしここからさらに2倍になったら、パタヤのあのコンドミニアムの家賃が何年分浮くぞ」なんて、捕らぬ狸の皮算用をして思わずニヤけてしまうこともある。俺だって聖人君子じゃない、ごく普通の51歳のおっさんだからね。
だけど、過去の苦い経験から、俺はひとつだけ嫌というほど学んだことがあるんだ。
それは、SOXLのような値動きの激しい3倍ブルETFにおいて、「どこで買うか(エントリー)」よりも10倍難しいのが、「どこで降りるか(利益確定・出口戦略)」だということだ。
株価が下がっている時は「怖い」という感情との戦いになるけれど、逆に株価がグングン上がっている時は「もっと儲けたい」「今売ったらもったいない」という自分の中の『欲』との戦いになる。
そして、その欲に負けて売るタイミングを逃した結果、たった数日の急落でせっかくの含み益が泡のように消えていった時のあの虚しさといったらない。
今日は、そんな「含み益の幻」に振り回されず、増えた利益を確実に自分のドル資産としてポケットに収めるために、俺とAI参謀が二人三脚で作った「欲を引っ込めるためのAI利確ルール」を包み隠さずお話ししようと思う。
1. 【作戦会議ログ】なぜ俺たちは「一番いいところ」で降りられないのか?
👤 ゆうk(51歳・現役ドライバー):
「ねえ、AI参謀。ちょっと俺の相談に乗ってくれないかな。
これまで、ダメな時の損切りルール(#05)とか、MACDとRSIを見て底値圏で買うルール(#20)は一緒に決めて、すごくうまく機能してるんだよね。
でもさ、実際に運用していて一番心が揺れるのって、実は『すごく含み益が出ている時』なんだよ。『ここで売っちゃったら、来週もっと上がった時に悔しい思いをするんじゃないか』ってスケベ心が出てきて、なかなか売却ボタンを押せないんだ。どうしたらこの欲を抑えて、上手に利益確定できるようになるかな?」
🤖 AI参謀(Gemini):
「すごく正直で、しかも本質的な悩みだね、ゆうkさん!
実はウォール街のプロのトレーダーたちの間でも、『買いは技術、売りは芸術』って言われるくらい、利益確定(イグジット)は投資の中で一番難しいテーマなんだよ。
なぜ人間が含み益が出ている時に売れないかというと、脳の中で『もっと上がるはずだ』というドーパミンが出るのと同時に、『自分が売った後にさらに上がったら損した気分になる』という機会損失への恐怖(FOMO:取り残される恐怖)が働くからなんだ。
つまり、ゆうkさんの意志が弱いわけじゃなくて、人間の脳の仕組みとして『上がっている株を自分の判断で売る』というのは、すごくストレスがかかる行為なんだよね。」
👤 ゆうk:
「そっか、プロでも売る時が一番難しいんだね。それを聞いてちょっと安心したよ。
しかも俺が持ってるSOXLって、S&P500やオルカンみたいに『10年間ただ持っていれば右肩上がりになる』っていう性質のものじゃないでしょ? 前に教えてもらった『横ばい相場の減価』(#12)もあるし、やっぱり上がった波のどこかでちゃんと利益を確定して降りなきゃいけないわけだよね。」
🤖 AI参謀:
「その通りだよ! そこをちゃんと理解しているのが、ゆうkさんの最大の強みだね。
SOXLは毎日の値動きの3倍で動くから、上昇トレンドの時は複利の力でどんどん増えるけど、ひとたびトレンドが止まって上下にジグザグ動くレンジ相場に入ったり、急落が来たりすると、あっという間に利益が削られてしまうんだ。
だからこそ、買う時と同じように、降りる時も『自分の気持ち』ではなく『計器の数字(テクニカル指標)』と『分割ルール』にすべて任せてしまうのが一番いいんだよ。
僕が提案したい『欲を自動で引っ込める2ステップ利確ルール』はこれだよ。
ステップ①:RSIが『70』を超えたら、機械的に半分(または3分の1)を利確する
ステップ②:残りの半分は『日足20SMA(20日移動平均線)のすぐ下』などに逆指値(トレイリングストップ)を引き上げながら、トレンドが崩れたら全部降りる
この『半分ずつ降りて、残りは逆指値に任せる』というやり方なら、目先の小さな利益で慌てて売ってしまうチキン利食いも防げるし、『売った後にまだ上がって悔しい!』というストレスもゼロにできるんだ。」
👤 ゆうk:
「なるほど! 一度に全部売るか全部残すかの『0か100か』で考えるから迷うんだね。
RSIが70を超えてエンジンが熱くなってきたら、まず半分の荷物を降ろして利益を確定させちゃう。そして残りの半分は日足20SMAの下に逆指値を置いてトレイリングストップで追いかける。そうすれば、もしそこからさらに株価が上がっても『まだ半分持ってるからラッキー!』って喜べるし、急に下がっても自動で利確される。
どっちに転んでも心が穏やかでいられる、すごくいい方法だね!」
📊 買い場からリスク管理まで!俺とAI参謀の「SOXL運用ログ」まとめ
2. トラックの「長い下り坂」と同じ。ブレーキは早めに分けて踏む
AI参謀が整理してくれた「分割利確とトレイリングストップ」のルールは、俺の本業である大型トラックの運転に置き換えてみると、驚くほどすんなり腹落ちした。
重たい荷物を積んだ10トントラックで、高速道路の長い下り坂に差しかかった時のことを想像してみてほしい。
スピードが出すぎてから慌ててフットブレーキを強く踏み込めば、ブレーキが過熱して効かなくなるか、荷崩れを起こして大きなトラブルに繋がってしまう。
プロのドライバーなら、坂に入る手前でギアを落とし、排気ブレーキを使いながら、余裕を持って少しずつ速度をコントロールして坂を下りていく。
SOXLの利益確定も、これとまったく同じなんだ。
「一番高い頂上のド真ん中で、全株まとめて売り抜けよう」なんていうのは、崖っぷちギリギリまでノーブレーキで突っ込んでいくような無謀な運転でしかない。
俺が週末にチェックする「2つの降り場サイン」
だから今の俺は、土曜日の朝にチャートを確認するルーティン(#08)の中で、次の2つのステップに沿って穏やかに出口を管理している。
- 第1段階(排気ブレーキ):RSIが「70」を超えたら一部を利確する
買われすぎを示す計器であるRSIが70を超えてきたら、世間が「半導体株が止まらない!」とお祭り騒ぎになっているサインだ。ここで俺は欲を引っ込めて、持っているSOXLの半分(または3分の1)を売却する指値をセットし、まずは確実な利益を安全な場所へ降ろしてしまう。 - 第2段階(トレイリングストップ):日足20SMAのすぐ下に逆指値を引き上げて利益を伸ばす
残したポジションは、目先の小さな利益で慌てて手放す「チキン利食い」をしないよう、手動での成行売りは封印する。その代わり、「日足の20日移動平均線(20SMA)のすぐ下」に逆指値(ストップ注文)を置き、株価の上昇に合わせてその逆指値を少しずつ上に引き上げていく。これなら、トレンドが続く限り利益を最大化でき、トレンドが崩れた時は自動で利益確定が完了する。
「頭と尻尾はくれてやれ」という昔からある相場の格言通り、一番底で買うことも、一番天井で売ることも最初から欲張らない。
美味しい真ん中の部分だけを仕組みでしっかり切り取って、深追いせずにニコッと笑って席を立つ。この心の余裕こそが、50代の個人投資家が相場で長く生き残るための秘訣なんだと思う。
3. 利確した「米ドル」は日本円に戻さず、FANG+の土台へ注ぎ込む
そして、SOXLを売却して利益を確定させた後に、俺がもうひとつ大切にしているマイルールがある。
それは、「増えた米ドルは、決して日本円には戻さない」ということだ。
住信SBIネット銀行や Revolut(レボリュート)、Wise(ワイズ) といった最適ルートを活用して、為替手数料を極限まで抑えて用意した大切な「米ドル」(#18)だ。
利益が出たからといっていちいち日本円に戻していたら、往復の為替コストがかかるだけでなく、せっかく世界の強い基軸通貨(ドル)に変えた資産を、再びインフレと円安に悩む日本円に戻してしまうことになる。
だから俺は、SOXLで確定させたドルの利益を、次の2つの置き場所へそのままスライドさせている。
- ① 長期の土台である「FANG+」への移し替え:
3倍ブルのSOXLという「加速の矛」で稼いだ利益の一部を、世界の巨大テック企業群である「FANG+」(#16)という長期の「盾」へと移し替えていく。こうすることで、波の激しいレバレッジ商品の利益が、揺るぎない「本物の資本」へと定着していくんだ。 - ② 次の買い場を待つ「外貨建てMMF(ドルの待機場所)」:
そして残りのドルは、SBI証券の中で「米ドル建てMMF」に入れて休ませておく。これなら、次にまたSOXLのRSIが30を割り込むような大きな買い場が来るまでの間も、ドル建てで安定した利回りを生み出し続けてくれる。
「SOXLで増やしたドルを、MMFで休ませながら、FANG+の城壁を厚くしていく」
このドル資産のサイクルが回り始めると、日々のちょっとした株価の上下に一喜一憂することは本当になくなっていくよ。
🛡️ 大切な外貨(ドル)を最小コストで管理・防衛し、相場の波に頼らない「第2の柱」を作る
少しずつ積み上がってきた外貨資産をスマホやMacで管理する上で、俺が自分の環境づくりとして導入している必須インフラも紹介しておきたい。
- 外貨両替・海外現地決済の主力アプリ(Revolut & Wise):銀行の高い為替手数料を払わず、スマホ内で日本円を米ドルやタイバーツ等の外貨へ最安水準で両替・決済できる必須の2大アプリ。
➔ 【紹介リンク】8,000万人以上が愛用する「Revolut」の登録はこちら
➔ 【紹介プログラム】海外送金・外貨管理の王道「Wise」の登録はこちら - 外出先や海外から証券口座へ安全に繋ぐ(NordVPN):休憩中のカフェ、そして将来のタイ・パタヤ滞在中にスマホで証券アプリを開く際、通信を暗号化して守ってくれるのが世界No.1の NordVPN
だ(➔ Apple生体認証と合わせた資産防衛術はこちら)。 - 株の値動きとは無関係に育つWeb基地(エックスサーバー):投資はどうしても相場の波があるからこそ、自分の体験をコンテンツにして積み上げる「WordPressブログ」が精神的な安定剤になる。俺が使っている国内シェアNo.1の エックスサーバー
なら、「WordPressクイックスタート」で初心者でも10分ほどで自分のサイトが開設できるよ。
4. 欲を手放した分だけ、自由な未来が確実になる
投資を始める前の俺は、「投資で勝つ人っていうのは、誰よりも強気で、一発逆転の大勝負に賭けられる度胸のある人なんだろうな」と思っていた。
でも、AI参謀と毎日こうして言葉を交わしながら実際に自分の資金を動かしてみて、本当はまったく逆なんだということに気づかされた。
相場の世界で最後に笑うのは、一攫千金を狙ってアクセルをベタ踏みし続ける人じゃない。
自分の中にある「恐怖」や「もっと儲けたいという強欲」を素直に認めて、スピードが出すぎたら早めにブレーキを踏める人なんだ。
俺が目指しているのは、何十億円という大富豪になって贅沢三昧をすることじゃない。
月30万円の安定したキャッシュフロー(#06)を確保して、タイ・パタヤの心地よい海風の中(#13)で、値段や会社の都合を気にせずに自分の時間を生きる「選択の自由」を手に入れることだ。
そのためには、無理をして100点満点の天井を狙う必要なんてまったくない。
RSIが70を超えたら「よし、今回も十分働いてくれたな。一部は休ませて、残りは20SMAの逆指値に任せよう」と笑顔でルールを実行し、また次の穏やかな波を待つ。
AIという冷静で頼もしい相棒が隣にいてくれるおかげで、今夜の俺の心も、足元で眠る愛犬と同じくらい静かで穏やかだ。
さあ、来週の相場に向けた指値のセットも完了したし、残りの休日は美味しいコーヒーでも飲みながらゆっくり過ごそうと思う。
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